書店でみかける定期購入キットにボトムズのスコープドッグがアシェットから登場しました。
3月27日になぜか群馬・岐阜にて試験販売という聞きなれない流通がされました。
「自分の地域のみ」という限定感にまんまと釣られて購入したので、レビューします。
増刊号は自分の地域のみというレアリティと、価格の安さから、欲しい人へおすすめできます。
しかし定期購読を検討している方へは、相当な覚悟が必要になることをお伝えできればと思います。
プラモデル感覚で触ると、いろいろと違う箇所が見受けられます。プラモデルキットとは別物の玩具だととらえるべきでした。
創刊号キット内容
紙規格ではないHGサイズのパッケージ
本屋流通の為、本棚に並ぶ見慣れたパッケージサイズではあります。
しかし印刷物の規格サイズかと思ったら、A4よりも縦が短く横が長い225×285㎜というよくわからない規格。
中の冊子のサイズも220×285㎜と、規格にはないサイズとなっています。
プラモと比較すると、HGサイズに近いパッケージになります。
32ページのパンフレット冊子とバカでかキットパーツ
冊子は訳30ページほどになります。
外箱への貼り付け冊子となるため、どこまでをページ換算してよいかあいまいなのと、見開きページ構成の為、正確な製品説明との違いがあるかもしれません。
店頭で中の冊子やキットは、手に取って確認できます。
キットは1/8スケール表記となり、パーツサイズからとんでもないサイズなのがわかります。
スコープドッグは様々なスケールでキット化されており、
- バンダイのHGはノンスケール表記ではあるものの約1/32サイズ
- PLAMAXのストライクドッグは1/24スケール
- WAVEのPS版シリーズも1/35
とある中で、数字で見ても1/8サイズはPLAMAXの3倍の大きさとなります。
ブリスター梱包のキット
増刊号はヘッドのターレットレンズ部分のキットになります。
各パーツは基本ブリスター梱包なのですが、一部ランナー形成パーツもあります。
ビス止め箇所があり、小さいネジと磁力でネジが吸い付くドライバーがキット内容に含まれます。
キット等身大折込ポスター
キットが完成した際の等身大サイズがわかるポスターが折り畳みで封入されています。
ターレットレンズパーツ
キットはABSプラのパーツになっています。一部接着剤使用を推奨されます。
増刊号のパーツは、ターレットレンズとカバーレールです。
シリーズキット完成時に、レンズの回転・レールスライドギミックが搭載されるため、内蔵で配線作業があります。
今回はレールカバーとレンズの取付はなし。
次号以降の組み立てまで、スライドレール/レンズ/サイドヒンジのパーツは、ばらばらの状態でおあずけとなります。
冊子のボリューム
増刊号は特別価格(299円)であることを前提として、
30ページのうち、ボトムズという作品についての解説ページは7ページでした。
その他は、シリーズキットの完成図と創刊号の組み立て説明書、次号以降の申込フォームとなっており、読み物としてのボリュームは控えめです。
写真での組み立て説明
組み立て説明書は4ページ(パーツ一覧とで+1ページ)写真を使い大きく説明しています。
プラモデルに慣れていると、写真を使った組み立て図は新鮮なのですが、パーツ番号がわかりにくい点には注意が必要です。
写真が大きい為、これだけの組み立てに4ページ使ってしまっており、もったいない気分になります。
シリーズ完成後のの商品説明や、ボトムズの資料と同じ冊子の4ページ分を使用しているため、組み立ての際に冊子を開く必要があります。
パーツ対応番号のページはそれだけで独立1ページで、ページをめくって組み立て図解が4ページと、いちいちページをめくらなければならないのは、普段のプラモデル感覚からするとかなりのストレスでした。
写真は大き組でみやすいのですが、パーツ番号や、接着方法の示唆などの文字は比較的小さく、カラー写真にカラーの文字での書き込みの為、高齢のユーザーには優しくないデザインになっています。
ボトムズのメイン指示層が自分より高齢と想定できます。
配慮しない言葉を使えば老眼の発祥が考えられる年齢を想定すると、もう少し組み立て説明ページは改善の余地があるように思えます。
シリーズスコープドッグをつくる
バカでかのキットの完成形
1/8サイズだけあって、これまでのスコープドッグのキットにあったギミックなどは精密に再現されたキットになるようです。可動やディティールのギミックも再現されるとのこと。
ただ、このサイズのキットとなると、保持力への不安はあります。
そして、他のプラモデルにはないギミックとして、コントローラーによるポージングラジコンにできるとのこと。
モチベーションを保つための定期購読特典
120号までの途中でモチベーションが切れないよう、定期的な特典も用意されています。
追加課金の特典
4号以降、毎号に300円の追加課金で、30号毎(全120号の為4つ)の特典が付きます。
プラモデルとは別のカテゴリー品
組み立ての不安感
ブリスターからキットを取り出す際に、小さいスプリングパーツを紛失しました。(←SNSでもとより封入されていない事例を見かけました)
通常のプラモデルのように各パーツがランナーでまとまっていない為、細かなパーツは取り出しにくく、ブリスター梱包が拍車をかけます。注意してください。
組みあがりの際に、ターレットレンズのレールカバースライドがゆるゆるで、傾けただけで横滑りします。
これまでのプラモデルでは、パーツ同士の摩擦で滑ることがなかったので、戸惑いました。
このパーツだけあえて緩いのであれば問題ないのですが、この巨大サイズキットの保持力を保つには、各所にビス止めなどが必要になりそうです。
制作スペース
1/8キットはバカでかいです。
最終的なコントローラーまでのサイズは幅640×奥行830×高さ140㎜と表記されており、40インチテレビ程の床面積になります。
組みあがるまでは、バラバラの状態で保管が必要となり、組み立て後の保管スペースも必要となります。
キット価格
このキットは全120号での完成になります。
2号以降は2,199円となり、
増刊号 ¥299
2~120号 ¥2,199×119巻=261,681
合計 ¥261,980
4号以降毎号の課金による特典まで含めると
300×116=¥34,800 が課金され
総合計 ¥296,780
と、プラモデルとは別次元の価格になります。
ガチのコレクター品
筆者は普段プラモデルを触っているので、プラモデルとは別の玩具であることがよくわかりました。
プラモデルの延長のような感覚でいると痛い目を見るキットですが、それ故に完成させるだけで1つの偉業と言えるでしょう。
キットを組み上げられるスペース/展示スペースはそれだけでステータスといえます。
製作には、プラモデルの組み立て感覚と、大工やDIYのようなよりスケールの大きな加工感覚が求められます。
最終金額は大金ですが、定期購読品の為、まとまった金額が必要にならないところは、負担も少ないといえます。
ボトムズのボリューム層が、高齢で時間とお金に余裕のある年齢層なのを示唆する商品です。
この手の商品は、完走できない話もよく聞く為、この試験販売を乗り越え、完成品が世に出ることを期待します。
この商品を扱える人間を、私は一人しか知らない
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