フジミの恐竜プラモ【Fujimi 自由研究シリーズきょうりゅう編 ティラノザウルス レビュー】

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サムネ プラモデル

90年代初頭、映画(小説原作)ジュラシックパーク前後から、恐竜は1大コンテンツとして、子供を中心に人気があり、キャラクターとして広く認知されています。

プラモデルにおいても、古くからタミヤの情景セットシリーズをはじめ、近年ではバンダイが、プラノサウルスシリーズを展開しています。

今回レビューするキットは、メジャーとは言い難いながら、模型売り場で目にする機会も多いのではないかという、

Fujimi 自由研究1 きょうりゅう編 ティラノウルス です。

このキットは、「大人にウケる、低年齢層向けのキット」です。

モデラーの高年齢化の中、低年齢層へ向けたキット開発自体が業界の課題の中で、Fujimiが提供する、組み立てて遊べるキットです。

老舗模型メーカーのキワものプラモという認識に人もおおいかと思いますが、その中身を見ていきます。

360°ビュー

老舗でニッチなキットも多いフジミ模型

Fujimi古くからあるプラモデルメーカーです。

取り扱いジャンルも広く、古典とも言える船・車・飛行機や、城などの建物も多く、特撮のキャラクターなども展開しています。

今回レビューした「自由研究シリーズ」はあまり類を見ない生物のプラモデルシリーズで、ザリガニカマキリをキット化しており、さらにそれぞれにアニメコラボのカラバリを出しているメーカーです。

キットレビュー

小ぶりだけど、「プラモデル」のパッケージ

小ぶりなパッケージです。
厚さがHGサイズでありながら、縦横が小さいため、分厚さを感じます。

パッケージ
パッケージ2
パッケージ3
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パッケージの英文は、黒が重なっている箇所が見えなかったので、ChatGPTに補完してもらい、日本語訳をしてもらいました。

Tyrannosaurus was the largest carnivorous dinosaur. From their massive and solid skull to their ferocious bite, it is believed that a Tyrannosaurus could exert a bite force of at least 3 tons and a maximum of 8 tons. Compared to other carnivorous dinosaurs, their teeth were larger in thickness and length, reaching 18 cm or more. Their sharp teeth and astounding bite force can be witnessed by crushed bones of their presumed dinosaur prey, and it is believed that Tyrannosaurus could fatally damage their prey quicker than other carnivorous dinosaurs that had to bite and slash their prey to kill by excessive bleeding. On the other hand, the discussion still continues regarding whether Tyrannosaurus hunted for prey or scavenged on carcasses. The bodies of female Tyrannosaurus were larger and more thickset than males in general, and their forelimbs were substantially shorter than their hindlimbs, having only two clawed fingers.

ティラノサウルスは、最大の肉食恐竜でした。その巨大で頑丈な頭骨からその獰猛な噛み付きまで、ティラノサウルスは少なくとも3トン、最大で8トンの噛む力を発揮できたと考えられています。他の肉食恐竜と比べて、彼らの歯は厚さと長さがより大きく、18センチ以上に達しました。その鋭い歯と驚異的な噛む力は、彼らが捕食したと考えられる恐竜の砕けた骨によって証明されており、ティラノサウルスは、他の肉食恐竜が過度の出血によって獲物を殺すために噛んだり切り裂いたりする必要があったのに比べて、獲物に致命的なダメージをより迅速に与えることができたと考えられています。一方で、ティラノサウルスが獲物を狩るのか、死肉を漁るのかについての議論は今も続いています。一般的に、雌のティラノサウルスの体は雄よりも大きく、がっしりしており、前肢は後肢に比べて著しく短く、2本の鉤爪を持っていました。

パッケージ比較
パッケージ比較2
パッケージ比較3

全身が黒いティラノウルスの画像が描かれていますが、ランナーは緑です。

パッケージが小ぶりの為、ランナー1枚あたりも大きくなく、小さい子供が手に取りやすいサイズです。

梱包の袋はビニールでホチキス止めされています。

開封
中身
ビニールの袋にホチキス留め

小ぶりで広げやすいランナー

ランナーは全13枚、11種類です。

ランナー一覧
Aランナー
Bランナー
Cランナー
Dランナー
Eランナー
Fランナー
Gランナー
Hランナー
Jランナー
Kランナー
Vランナー

肉の赤みを出すためのシールと、稼働時にパーツが擦れる箇所へポリキャプパーツのVランナーがあります。

シール
Vランナーはぽ氏キャップ

アンダーゲートでニッパー不要表記だけど、あるにこしたことはない

パッケージの端に「ニッパー不要」の表記があります。

しかし、ちゃんとゲート処理をしないとパーツの合いがうまくいかず、隙間が出てしまう箇所が出るため、ニッパーとデザインナイフやヤスリなどで、ゲート処理をすることをおすすめします。

手でもぎ取りにくいパーツも多いです。

ニッパー不要表記
もぎりゲート
もぎりゲート2

接着剤推奨箇所あり

手の先の爪パーツは細かく、差し込むだけの為、ポロリしやすい箇所ということで、取説内で接着が推奨されていました。

しかしパーツ精度は悪くないため、ガシガシ遊ばないなら、接着しなくても大丈夫な程度には、しっかりハマってくれます。

爪先パーツ
接着推奨
瞳シール

パーツの凹凸を隠してしまうシール

シールは口腔内とほほ肉の赤みを出すためにありますが、ガンプラのホイールシール程の厚みの為、せっかくのパーツの立体を隠すことになります。
うまくパーツのモールドに密着させたいのですが、デカール並みに薄く柔らかくしないと難しいです。

ひとみは極小の丸いシールの為、貼り付けは極めて繊細な作業が必要です。

手軽に組める優しいキット

組み立てには1時間半かかりました。
細かいパーツもありますが、大きく左右分割のモナカキットで、合いもシビアな箇所がなくパチパチと組めました

下記画像も含めて、最初にほほ肉パーツを付け忘れている為、写真によっては矛盾する箇所があります。

360°ビュー2
ほほ肉のパーツを付け忘れた図
ほほ肉パーツあり
ほほ肉パーツあり

可動と分割

身体は大きく左右分割のモナカキットな為、背中と腹部の正中線に分割線が出ます。
ゲート処理が甘いと、分割線が大きく目立つ場合があります。

中身
分割線
分割線2
分割線3

首は、胴体との接続がボールジョイントの為グリグリ回せるほか、頭蓋骨との接続がスライド機構となっており、顎を振り上げるように可動します。

首可動
首可動2

足首も、ボールジョイントでハのジ以上に回りますが、地面との角度は取りにくく、べったりを足の平をつけるしかありません。

足可動

膝関節は固定ですが、絶妙な角度のパーツの為、太ももでの可動である程度のポージングが可能です。

絶妙なキャラクターデザイン

このティラノウルスは、肌表現や、細部はリアルなモールドですが、少し頭部が大きいです。

パッケージのように瞳がないと、頭部のバランスも気にならない程度ですが、瞳を入れることで一気にキャラクター感が出ます

憎たらしさわ愛らしさといったキモカワ系のキャラクタープラモになります。

ぽーす1

恐竜としてのティラノウルスとして破綻はなく、しかしながらキャラクターっぽさも出せる絶妙なバランスのデザインとなっているキットです。

咆哮ポーズ
バックショット
咆哮2

子供が遊べて、大人が笑えるキット

プラモデルの難易度は高くなく、こどもでも気軽に組み立てることができるキットです。

危険な工具が無くても組み立てられます。しかしゲート処理など、工具を使うことで、よりきれいに仕上がるため、順番にステップアップするためのキットとも言えます。

造形自体はリアルなディティールの為、塗装によっては、リアルでかっこいいティラノサウルスにできるし、レビューキットのようにキモカワなキャラクタープラモにもできます。

恐竜というキャラクターへの解像度が上がるにつれて、よりリアルにでかっこいい恐竜に近づけることができます。

キャラクター玩具の競合として、ほねほねザウルスのような食玩があるほか、恐竜の造型としてタミヤの情景セットシリーズがあげられるでしょう。

プラモデル自体が、組み立てるという一種の知育玩具の側面を持つものとしての「自由研究シリーズ」ではあるものの、さらに自分で手を加えて遊び倒せる可能性を秘めたキットとして、自由研と言えます。

よく言えば、「幅のあるキット」悪く言えば「ターゲットが定まりにくい」キットです。

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