バンダイから発売されている、恐竜の骨格標本のプラモデルImaginary Skeleton トリケラトプスのキットを組みたてたのでレビューします。
このキット、プラモ難易度の低いバンダイ製でありながら骨格標本という渋いモデルで、こどもでも簡単に組みやすく、骨格標本として大人なインテリアにできるほど、幅広い層に触ってほしい製品です。
恐竜というコンテンツは歴史があり、男子は特に1度は恐竜というコンテンツに興味を持って何かしら触れたことがあるのではないか、またはそういった世間的な風潮を感じたことはありませんか?
今まで興味関心こそあれ、恐竜について話せるようなことは何もない といった人も、このキットを触ることで、恐竜コンテンツに触れ、恐竜という話題のタネにできますよ。
キットレビュー
HGサイズのパッケージ
キットの箱サイズはHGサイズです。スケールは1/35スケールとなっています。
ランナー
全5枚のランナーで、Aは頭部ランナー。Eは土台ジオラマ。一番多い肋骨パーツはDランナーには収まりきらずB,Cにも端の方のパーツがあります。
骨格だけあって分厚いパーツはほとんどなく、PSプラランナーながら、ゲート(湯口)は細く切りやすくゲート処理もしやすくなっており、バンダイの手軽さがここにも光ります。
別冊解説書
組み立て説明書とは別に、特別解説書がついています。
子供の恐竜本などを監修されている富田京一氏の監修資料で、全11ページのトリケラトプスの図鑑となっています。
キット組み立て
Aランナーは頭部専門ランナー
過去のHGリーオーから30MMシリーズの系譜で顕著になったように、組み立て順のランナー構成にすることで、あちこちパーツの切り出しでランナー複数枚持ち替えずに済むような工夫が、頭部のAランナーに見られます。
「ストレスのない組み立て体験」まで設計する、バンダイのプラモデル技術が体験できます。
柔らかいPS素材と細いゲート
他のメーカーのキットと比較し、柔らかめのPS素材であること。ゲートが細くデザインナイフで処理しやすい位置にあることで、パチ組でも大きな粗が出ません。プラモデルが得意でない人への、企業をあげての取り組みが見て取れます。
ハイクオリティ骨格標本Imaginary Skeletonシリーズ
これまで恐竜プラモといえば、タミヤの恐竜モデルを連想する人も多いのではないかと思います。
※個人的には、過去に紹介したガメラのキットのメーカーエクスプラスが、映画ジュラシックパークのモデルを出しているのも知ってほしい
バンダイのキャラプラ戦略の1つ「恐竜」
近年バンダイでは、恐竜のプラモデルがシリーズ化されています。
同じバンダイからは、低年齢向けプラノサウルスといった生体標本のシリーズがあったり、石灰素材の可動シリーズのLIMEXシリーズを展開しており、モデリングを自由に触れるようなサービスや、学研とのコラボ企画で知育プラモとして打ち出しています。
ハイクオリティ骨格標本
今回のきっとは、その中でもハイクオリティ骨格標本Imaginary Skeletonシリーズとなっており、他のキットに比べ可動ギミックはなく、組み立てればそのまま博物館の展示標本のような生き生きした骨格標本として、知的なインテリアになります。
低年齢向けプラノサウルスじゃないほう
プラノサウルスシリーズは、可動ギミックと、骨格・外皮の組み立てギミックを合わせた子供向け知育プラモ路線となり、さらに塗装までもプロデュースさせるなど、低年齢層へ向けたシリーズ展開となっています。
それと対比するように、本キットは大人向けなキットに仕上がっています。
1大コンテンツ「恐竜」
筆者が小さいころには、恐竜は男の子の一大コンテンツでした。化石といえば恐竜のもので、学研といった子供の教養本などのアイドルは恐竜。恐竜図鑑は本屋には必ずあったし、図書館のものはよく読まれるせいかボロボロで、家には幼いながらページを開きつぶした恐竜の本がありました。
ゾイドなんかは、恐竜モチーフの象徴ではないでしょうか。映画ジュラシックパークや恐竜キングといったIPの年代を見ると、恐竜というコンテンツがずっと長い間こどもの心をつかんでいるようにおもいます。
映画ジュラシックパーク
90年代初めには映画ジュラシックパークがあり、社会や子供の恐竜への基礎知識が一層深まりました。映画に出てきた恐竜の名称を言える人は多いでしょう。
福井恐竜博物館
日本では、福井の恐竜博物館が人気となり、北陸新幹線の金沢-敦賀間が2024年(令和6年)3月16日に開業し、より大きな人気となるでしょう。
マニアックな「じゃない方」のプラモ
恐竜といえばティラノサウルス、バンダイの恐竜プラモといえばプラノサウルス。このキットはどちらの軸でも「じゃない方」なキットです。よりマニアックな恐竜アイテムとしておすすめなキットです。※モササウルス?そんなポット出の魚類は引っ込んでてください
よくわからないメーカーの模型「じゃない」
これまで恐竜の模型は、博物館の物販にある知育ものや、海外のメーカーのおもちゃが一般的でした。
こどもの頃、木や紙でできた快適な骨格模型を触ったことのある人は多いでしょう(こんなやつ)
しかし本キットはプラモデルの老舗バンダイのキットであり、ジャンルは「プラモデル」としておもちゃ屋で購入できます。
恐竜という認知度の高い広く浅いコンテンツと、プラモデルという狭く深いコンテンツの双方へ向けて出来上がったプロダクトとなりました。
手軽に組んで、飾る遊べるキット
手軽な組みやすさと、リアルにこだわった造形で、大人のインテリアになる優秀なキットです。
プラモデルとしても、簡単な塗装やウェザリングで、グッとクオリティの上がるキットになっています。
是非、手に取って組み立ててみてください。
このImaginary Skeletonシリーズ、ティラノサウルス・モササウルスと3シリーズが出ていますが、人気のティラノは再販がかかったのか、店頭でよく目にします。
モササウルスは発売日が最近なのかまだ店頭にある。ともすればプラノサウルスと被ってる。
しかしトリケラトプスは、メジャー恐竜なのに在庫がない。棚の守護神になっていない。もしかしてレアキットになりつつある?
皆さんの近くのおもちゃ屋で、見かけますか?
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